課題
およそ30%の牡蠣が養殖筏から脱落し、この落ちがきを長期間放置すると死滅するため、底質悪化の原因となり、結果として漁場環境が悪化する。
効率的で漁業環境に配慮した牡蠣養殖を目指す
日本最先端の牡蠣養殖
日本中の有名な牡蠣養殖の産地を訪れ、それぞれの養殖技術の良いところを取り入れて独自の方法で養殖を行っています。
兵庫県では主に筏を使った垂下式養殖が採用されていますが、吊線同士の擦れや養殖中の波浪等の影響により、出荷サイズに達した商品価値のある牡蠣が海底へ脱落し底質悪化が進み結果として漁場環境が悪化してしまいます。
これを解決するために開発したものが”落ちがきキャッチャー”です。
課題
およそ30%の牡蠣が養殖筏から脱落し、この落ちがきを長期間放置すると死滅するため、底質悪化の原因となり、結果として漁場環境が悪化する。
解決方法
養殖筏から海底に脱落する牡蠣を効率的に回収するために、養殖筏下部に網を設置する。
効果
落ちがき全体の8割を脱落前に収穫出来るようになる。底質悪化を防ぎ、漁場環境の保全・維持、さらには持続的な牡蠣養殖を可能にする。
現在の形になるまでに5年以上改良を重ねてきました。
落ちがきキャッチャーを利用することで「環境保全」「水揚げ増」を期待出来るだけでなく、海底清掃作業の省力化や経費の節減が図れます。
現在では、近隣組合の牡蠣養殖業者様から問い合わせをいただき徐々に普及が進んでいます。
今後はさらに作業効率・回収効率を上げるために改良を重ね、環境に配慮した養殖を目指すとともに「室津の牡蠣」のPRを積極的に行い、遠い将来まで牡蠣養殖が持続可能となるよう努力していきます。
日本で初めてアサリの垂下式養殖に成功
同じ海域の天然アサリを超える大きさに成長
採卵後は大きくなるまで
陸上養殖
大体これくらいで海へ
アサリと認識できる大きさに
現在、環境要因の変化に伴い国産のアサリは激減しています。国産あさりの復活に向けて試行錯誤する中で、「アサリの採卵・育成・出荷までの行程をすべて自社で行う」が国産アサリを安定して出荷する最善の方法だと考えました。
室津港沖約3キロの唐荷島周辺の天然アサリから卵を採り、コンテナに砂を入れアサリの種苗を入れ育てる。稚貝になった段階で餌となる植物プランクトンの多い水深2~3mに沈めることで同じ海域の天然アサリと比べても実入りがいいアサリを育てることが出来ます。1年で4㎝を越えるアサリに成長し、毎年春には出荷が可能です。
商品としての販売実績があり、依頼があれば全国の天然アサリの稚貝を育成、販売していきたいと考えています。
公栄水産のアサリ養殖
9・10月に底引き網漁師から稚貝を購入し
垂下式養殖で翌年3月に出荷
購入段階の鳥貝
砂入りコンテナに入れ海へ
出荷サイズ
鳥貝とは主に高級寿司のネタとして重宝される二枚貝の一種です。
他の貝と比べても相場が全国の供給量に左右されやすく
価格設定が難しいため基本的には市場への卸しのみになります。
9月10月に底引き漁師にお願いし、網にかかったトリ貝の稚貝を購入し
アサリと同様に垂下式養殖法で養殖し、翌年3月に出荷します。
ご質問等ございましたら、お電話、お問合せフォーム、
インスタグラムよりお気軽にお問合せください。
出荷作業場兼直売所 兵庫県たつの市御津町室津1034-42